ここで大事なのは、このように生活習慣を多少変えると、脳番地に負荷がかかるということ。
それまでかたよった使い方をしていても、生活習慣を変えて新しい経験を作り出すことで、眠っていた脳番地が刺激を受けたり、関わっていなかった脳番地同士がつながったりします。
脳を鍛えるには、特別な準備は必要ありません。このように、日常生活をほんの少し見直すことで、使っていない脳番地を刺激することができるのです。
脳番地を刺激するポイント(2)
脳の癖を知る
2つめのポイントは、脳の癖を知ること。
脳の癖には2種類あります。すべての人に共通する癖と、それぞれがもっている固有の癖です。
このうち、誰の脳にも共通して見られる癖の4つの特徴を挙げます。
1・ほめられると喜ぶ
「聞き上手」と言われた瞬間、ほめられたことで聴覚系脳番地が反応し、より聞き上手になろうとします。このように、ほめられると脳番地は順調に成長します。
2・数字でくくると認識しやすい
仕事でプレゼンするときに、思いつくままにダラダラ項目を挙げて説明するより、効果的なポイントを4つなどと数字を挙げて説明するほうが、相手方は理解しやすくなります。数字を初めに提示することで、脳は全体像を認識しやすくなるのです。
3・締め切り設定でオンとオフが明確に
「午後5時までに必ず仕事を終わらせる」と決めれば、「どうやって片づけようか」と集中して仕事に取り組めるはずです。そして、仕事を終わらせた瞬間、脳はそれまでの思考から解放され、別の思考に移っていきます。つまり、デッドラインを設けることで、脳の思考にメリハリがつくのです。
4・睡眠によってパフォーマンスが高まる
脳は起きている間に入力した情報を睡眠中に整理し、リセットしています。ところが、眠らないで起きていると、この作業ができません。たとえ短時間でもきちんと睡眠をとれば、頭の中が明確になり、高い成果を上げられるようになります。
このような癖や特徴を知って、脳を効率よく鍛えてください。