自分が今、空腹かどうか
子ども自身に考えさせる

 お腹が空いたら食べたくなり、反対にお腹が空いていなかったりお腹がいっぱいだったりしたときに、食べ物の摂取をやめるのは本能です。生まれたばかりの赤ちゃんも、お腹が空けばお乳のにおいのするほうに顔を向けたり、唇をすぼめてお乳を飲む仕草をしますね。お腹がいっぱいだと舌で哺乳瓶を押し、反対を向いて哺乳瓶を避け、もう飲みたくないと合図を送ります。人が生存のために持って生まれた大切な能力です。

 親は子どもが育つ過程で、脳がこのサインをきちんと感じて活用できるように見守り、他のサインで混乱しないようにするべきです。

 また、食卓に座ったときにお腹が空いているのか、食卓を立つときにお腹がいっぱいなのか、子どもに考えさせるようにしましょう。

 もしかしたら子どもは、ちゃんと食べていないのに食卓を離れようとするかもしれません。でも大丈夫です。練習すればいいのです。十分に食べていなければ、次の食事でとてもお腹が空いているでしょう。そのときの体のサインを聞かせましょう。本当にお腹が空いていれば、グゥーッと音が鳴るでしょう?

 たくさん遊んだ日にはとてもお腹が空いているでしょうし、風邪気味の日には普段より食べられないでしょう。風邪が治れば食欲が戻り、今まで食べられなかった分までたくさん食べるので、待ってあげてください。

 親が食べる量を決めたり、子どもの口に食べ物を入れてやったりするのではなく、子ども自ら体の声を聞き、自分で食べ方を決められるようにチャンスをあげましょう。きっとうまくいきますよ。