
先日、本連載の担当編集者がこんな話をしていた。NHKの朝ドラ「カムカムエヴリバディ」の再放送を見ていたら、ヒロインが英語を話せるようになりたいと一念発起、結婚資金として貯めていたお金で英語学校に通うシーンがあった。3カ月間、27万円使ったが、英語は全く話せないまま。「そのお金で1カ月、フィリピンに英語留学すればよかったのに!」と思わずテレビに突っ込んでしまった、というのだ。そう、今なら、予算30万円とある程度の時間を用意できれば、学校で何年も英語の授業を受けてきた日本人は必ず話せるようになる。初めての英語留学に最適なのはフィリピンだが、有名なセブ島(Cebu)だけでなく、老舗であるバギオ(Baguio)という選択肢もお勧めしたい。両方に行ってみた筆者が、実体験を踏まえ「セブとバギオ、どういう人が合っているのか?」を解説する。(大人の英語学習法リサーチャー 高野美穂)
フィリピンへ英語留学をしたい人に知っておいてほしいこと
「英語が話せるようになりたい」そう思い続けて早ウン年、という読者のみなさんに「人生を変える、ちょっと長めのオトナ留学」を提案する本連載。いまどき、英語を学ぶ方法はいろいろあるけれど、目標が「英語で外国人とコミュニケーションを取ること」であり、本気で「話せる」ようになりたいのであれば、日本人に最もオススメなのは「短くてもいいから(1週間以上)英語留学をすること」だと筆者は考えている。
英語留学ができる場所は世界中にたくさんあるが、マンツーマンレッスンの多さ、コストの安さ、選択肢の多さなどさまざまな事情を鑑みて、もっともオススメなのがフィリピンである。
フィリピンで英語留学といえばセブ島が有名だが、ここはあえて「バギオ」をお勧めしたいこと(第1回)、2025年、コロナ禍を経て世の中の働き方が変わった今は、長い休みや会社を辞めずとも仕事をしながら英語を学ぶことができること(第2回)、逆にまとまった時間を作って留学できる人にお勧めな、老舗語学学校、専門特化校、コスパの良い学校、自由度の高い学校について(第3回)、マニラ経由バギオ入りの移動について(第4回)詳細に紹介してきた。
とはいえ、セブ島にもたくさんの英語学校がある。そこで今回のテーマは、「セブ留学とバギオ留学、あなたにはどちらが向いている?」だ。渡航を考えている方にとって、選択に役立つフローチャートのようなつもりで読んでいただけたらと思う。
セブ留学とバギオ留学、両方を経験してみたライターとして、それぞれに向いていると思うのは以下のような人だ。