口角が自然と上がる、おすすめの練習があります。

「嬉しい、嬉しい、嬉しい」と、3回声に出してみてください。だんだんトーンを上げながら発声すると、なお気分が上がります。「美味しい、美味しい、美味しい」「楽しい、楽しい、楽しい」「ラッキー、ラッキー、ラッキー」でもOKです。

「い」で終わる前向きな言葉を意識して口にしていると、自然と口角が上がり、周りの人に見せる表情も変わってきます。

 話しかけられる機会が増えれば、それだけ会話をするチャンスも増えます。自分から話しかけるのは苦手という人こそ、日頃の表情を意識することから始めましょう。ほんの1~2ミリ口角を上げるだけで表情が変わり、声をかけられることが増えます。

ここぞというときは
「目」で感情を伝える

 口角をマスターしたら、次は目線にも意識を向けましょう。

 目を見ることは人と会話をするときの基本ですが、目を見ることが苦手な人もいれば、意識するあまり、じっと見つめてしまう人もいると思います。長く見つめてしまうと、かえって相手を萎縮させ、居心地を悪くさせてしまうこともあります。

 会話で居心地のいい雰囲気をつくるためには、相手の目をじっと見てよいのは2秒程度と考えましょう。

 会話をするときは、基本は相手の顔全体を見ます。額から首元くらいまでを見るようにしましょう。眉間のあたりを見ると目を見る印象に、額を見ると目線がわずかに上がって明るい印象に、鼻のあたりを見ると柔らかな印象になります。

 また、頷いたり、書類を見たりして縦の範囲で目線を外すと、目をそらしたような失礼な印象になるのを防ぐことができます。目だけを見なくていいと思うと、少し楽になりませんか。

 相手の目を見つめるのに適したタイミングもあります。それは、自分の思いを伝えたいときです。「これだけはわかってほしい」「ここは大切なポイントだからしっかり伝えたい」「このお願いを聞いてほしい」など、仕事をしていると、「ここぞ」というタイミングがあります。

 そんなときに効果的なのが、「まばたきをしないこと」です。目にしっかりと力を込めて、相手をグッと見つめて話をすると、真剣さや思いの強さがより伝わります。