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では、自社株買いは投資家にとってはどういう影響があるのでしょうか? 

 

no-img2 小林

上のスライドの通り、自社株買いをすると、まずは企業が発行していた株を買い取ってしまうので、市場に流通している株の量が減ります。すると、1株あたりの価値が上昇しますよね。

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株以外でも、一般的に数が少ないもののほうが価値は高いとされますから、わかりやすいと思います。

自社株買いが「株価にプラス」な理由を
数字を使ってわかりやすく解説!

no-img2 小林

今の話も含めて、「自社株買いが株価にプラスな理由」を、数字を使って説明しましょう。上のスライドは、ある企業が2000株の自社株買いをする前と後の変化を示しています。(A)の当期利益とは、企業の1年間の儲けですね。

no-img2 仲村

以前の講座でやったように、いろいろな利益がある中で、当期利益は最終的に残る利益です。

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(B)の通り、この会社は自社株買い前は1万株発行していました。(C)は、(A)の当期利益(100万円)を(B)の株式数(1万株)で割ったもの、これを「1株あたり当期利益」(100円)といいます。

no-img2 仲村

つまり1株あたりの価値ですね。

no-img2 小林

そして(D)の株価が1000円だとすると、以前の講座でやったPER(株価収益率)は、株価(1000円)÷1株あたり当期利益(100円)なので、10倍となります。

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PERはその株が割高か割安かを判断する指標の1つでしたね。一般的には低いほど割安とされます。

no-img2 小林

この会社が、2000株の自社株買いをするとどうなるでしょうか?

まずは、市場に出回る株が2000株減ります。すると(B)の株式数が1万株から8000株に減りますね。では1株あたり当期利益はどうなるかというと、当期利益は変わらないので100万円÷8000株なので125円になります。

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つまり自社株買いをすることで、1株あたり当期利益が100円から125円に増えましたね。1株あたりの価値が向上しました。

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さらに、(D)の株価がそのまま1000円だと、PERは1000円÷125円なので、8倍になります。

no-img2 仲村

自社株買い前に10倍だったPERが8倍に低下したので、割安になったといえますね。

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