【一晩で20回】「寝返り」が少ないと疲れがとれない…その理由が深すぎた!
「病院に行っても治らなかった不眠の悩みが解決した」「普段なかなか寝ない子どもがスヤスヤ眠った」――感謝の声、続々! 睡眠専門医も納得の2万人を救った「快眠メソッド」を初公開。夜、ぐっすり眠れないという不眠の悩みを医者や睡眠導入剤に頼る前にやるべきこと。それは、寝心地を大きく左右する寝具の見直し。加賀百万石の歴史都市・金沢で江戸時代に創業し、289年の歴史を誇るふとん店「眠りにまっすぐ乙丸屋」の12代目店主は、不眠に悩む人やもっとぐっすり眠りたいという人に向けて、快眠のアドバイスを施して評判だ。初の著書『とにかくぐっすり眠りたい 老舗ふとん店の12代目がこっそり教える快眠法60』(ダイヤモンド社)では、寝具を味方にして快眠に導き、仕事に家事に最高のパフォーマンスを発揮できる60+プラス1」の方法を、さまざまなエビデンス(科学的根拠)とともに徹底指南! 医者や学者が語ってこなかった素朴にして最も影響の大きい「寝具」の視点から、あなたを快眠に誘う。医学監修:森川恵一(日本睡眠学会総合専門医)
※本稿は、『とにかくぐっすり眠りたい 老舗ふとん店の12代目がこっそり教える快眠法60』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【寝ても疲れがとれない】あなたの眠りを妨げる意外な落とし穴Photo: Adobe Stock

私たちは一晩で20回以上寝返りを打つ

私たちは一晩に20回以上寝返りを打ちます。ひと晩で8時間寝ている人なら、20分に1回弱のペースで寝返りを打つ計算です。

仰向け寝・うつ伏せ寝・横向き寝のいずれも、長時間続けるとどこかしらの負担となりますから、そこで無意識に寝返りを繰り返すというわけです。

姿勢変化で負担を分散できる

無意識でありながらも寝姿勢を定期的に変えれば、特定の姿勢を続ける心配はなくなり、特定の部位が圧迫され続けることを避けられます。

すると、それぞれの寝方の利点を最大化して、弱点を最小化することもできるでしょう。

血流とリンパの流れを助ける役割

寝返りには、ほかにも見逃せないメリットがあります。それは「血液」と「リンパ液」の流れをスムーズにすることです。

血液とリンパ液は、私たちのカラダを構成する約37兆個もの細胞1つひとつに、必要な「酸素」と「栄養素」を送り届け、不要な「二酸化炭素」と「老廃物」を回収しています。

新陳代謝の促進に欠かせない

血液とリンパ液が滞りなく流れることは、睡眠中に全身の新陳代謝を促すうえでも欠かせないのです。

血液とリンパ液の流れをコントロールするのは、「心臓」だけではありません。「筋肉」の伸縮も血管とリンパ管を刺激し、血液とリンパ液の循環を促します。

寝返りが「筋肉の代わり」になる

しかし、私たちは寝ている間、筋肉を意図的に動かすことがないため、血液とリンパ液の循環も不十分になりがちです。それを補完するのが寝返りなのです。

寝返りすると筋肉が伸縮するので血液とリンパ液の巡りがよくなり、新陳代謝がスムーズになります。それにより寝ている間に細胞レベルでの修復が円滑に進み、疲労回復が促進されるというわけです。

効果的な寝返りのための「肩の使い方」

寝返りは無意識にすることとはいえ、寝返りを打つときは、全身をなるべくダイナミックに動かすと効果的です。そのために大事なのは、「肩」を支点にすることです。

肩を支点にしないと、寝返りが中途半端で終わる場合もあります。上半身は動いても、下半身はそのままで、雑巾を絞るようにカラダが不自然に捻じれてしまうこともあるのです。

これでは寝返りのメリットも半減してしまいます。

寝返りは「多すぎても少なすぎてもNG」

また、寝返りは多すぎても少なすぎてもよくありません。寝返りが多すぎるのは、マットレスなどの寝具や寝室環境が眠りに適しておらず寝苦しさを感じているサインかもしれません。

反対に寝返りが少なすぎる場合、寝具が合わなかったり、筋力が低下したり、関節の動きが悪くなったりしていることも考えられます。

アプリで寝返りを「見える化」しよう

寝返りの回数を記録してくれるスマホアプリや睡眠デバイスもありますから、1度利用してみることをオススメします。

多くは睡眠の質を分析する機能を持っており、寝返りを含む動きを記録します。

※本稿は『とにかくぐっすり眠りたい 老舗ふとん店の12代目がこっそり教える快眠法60』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。