低倍率で受けやすい「英語特化型」入試

 第三のタイプとして、英語が主となる「英語特化型」の入試を取り上げよう。英語の筆記問題のほか、英文エッセイを書かせたり、英語で数学など他教科の問題を課したり、インタビュー(面接)を行ったりと、受験生の英語能力をさまざまな切り口で問うものだ。

 とはいえ、そのレベルには大きく差があるようで、第一タイプの“品ぞろえ”に類して、受ければ受かるような入試回が多いという実態もある。ただ、多くは受験者数もわずかで、英検3級を取得しているような女子受験生にとっては楽勝といえるかもしれない。

 2025年から英語入試を新設したドルトン東京学園。出願理由書と英作文・英語面接が課される [一般2月2日英語型](33人・2.1倍)は、男子が3.3倍に対して女子は1.8倍と差が開いた。やはり英語入試は女子の方に分があるように思える。なお、1日には国算2科に英語資格点が加味される[一般英語資格型](24人・3倍)も実施された。英語1科の1月12日の浦和実業学園[英語](43人・1.3倍)は、埼玉の一般生向けの英語入試として人気が上向いている。

 英語1科の郁文館[グローバルリーダー特進クラス選抜]は、2月1日[1回](25人・1.3倍)、2日[2回](9人・1.3倍)と健闘している。文化学園大学杉並[英語特別]は、国・算いずれかと英語(リスニングを含む)の2科で、1日[1](80人・1.9倍)と2日午後[2](13人・2.6倍)に行われ、特に1日の人気が高い。

 東京と神奈川の女子校の英語入試を日程ごとに見ていこう。2月1日は、英語のライティングとスピーキングを課す佼成学園女子[2月1日午後英語](8人・1.1倍)、北豊島[英語](6人・1.2倍)、駒沢学園女子[1回午前英語](1人・1倍)といずれもとても受かりやすい。

 1日午後は、桐朋女子[Creative English](4人・1倍)がある。26年から2日[英語インタビュー型](2人・1倍)を廃止する日本大学豊山女子は、その募集人員を1日午後の[英語1科](19人・1.1倍)に一本化することに。筆記試験+10分程度のリスニング問題+10分程度の面接英語インタビューと、4技能を測る形に変更する。募集人員は15人となり、英検3級以上の取得者には優遇措置を設ける。

 2日は、英語資格優遇もある聖セシリア女子[B方式英語](40人・1.2倍)に多くの受験生が集まっている。江戸川女子[一般英語特化型](12人・1.1倍)、英語によるグループ活動という聖園女学院[英語チャレンジ](9人・1倍)のいずれもきわめて受かりやすい。

 2日午後は、清泉女学院[2期グローバル](7人・2.3倍)、北鎌倉女子学園[先進コース英語プレゼン](1人・1倍)、共学校の目白研心は英語プレゼンテーションと質疑応答[英語アドバンスト](6人・2倍)、佼成学園女子[2月2日午後英語](2人・1倍)となっている。3日には身体表現(ジェスチャー・ダンス)による聖セシリア女子[B方式英語表現](11人・1倍)がある。