小さな会社や個人商店、個人事業主の方が、「今すぐ売上や利益をあげたい!」と思ったときには、どうしたらいいのか?『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる!』(ダイヤモンド社刊)では、販促コンサルタントの岡本達彦氏が、だれでも手軽に低予算で実施でき、販促効果の高い販促手法を紹介している。本連載では、新規顧客の開拓や売上・利益の減少に悩む経営者や個人事業主の方に向けて、『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法』で紹介している考え方をベースに、著者の岡本氏が効果の見込める販促策について、書き下ろしでわかりやすく解説していく。

「こんなに頑張って広告を出しているのに…」
「反応がゼロだったチラシ」
「DMを送っても読まれていない気がする」
「SNSに投稿しても『いいね』ばかりで、売上につながらない」
広告や販促活動に力を入れているにもかかわらず、思うような成果が出ずに悩んでいる方は少なくありません。
特に、チラシ・LP・SNS・ブログなどは手軽に始められる分、自己流で試してはうまくいかず、迷路にはまってしまうケースも多いのです。
ですが、そんなときこそ、「誰に・何を・どう伝えているのか?」を見直すタイミングです。
そのヒントは、じつはすでに「お客様」が持っています。
反応がないのは、無関心ではなくズレかもしれない
広告の反応が悪いとき、つい「うちの商品に魅力がないのかもしれない…」と落ち込んでしまいがちです。
ですが、多くの場合、商品の良し悪しではなく、「伝え方のズレ」が原因です。
たとえば、
・自分では「価格の安さ」をアピールしていたが、
→ お客様は「安心感」こそを求めていた
・「高機能」を伝えていたが、
→ お客様は「使いやすさ」に魅力を感じていた
つまり、売り手の視点と買い手の視点にズレがあると、どんなに立派な広告でも、響かなくなってしまうのです。
ズレを修正する「お客様の声」という羅針盤
このズレを正しく修正するために、もっとも効果的なのが、すでに買ってくれたお客様の声を聞くことです。
「どんなことで悩んでいたか?」
「最初にどこで商品を知ったか?」
「なぜ買うのをためらったのか?」
「どこに安心して、購入を決めたのか?」
「使ってみてどう思ったのか?」
こうした声をアンケートで集めていくと、「実は自分が思っていたポイントではなく、別のところに価値を感じてくれていた」と気づく瞬間が必ずあります。
そして、そのお客様の本音に合わせて広告や販促物をつくり直すと、反応が一気に変わり始めます。
自分で考えすぎず、「聞いてからつくる」
広告や販促物をつくるとき、「どんなコピーにしよう?」「どんなデザインがいい?」と悩むのは当然です。
ですが、ゼロから考えるのではなく、お客様の声を素材として使う発想に変えると、一気にラクになります。
・お客様が実際に使っていた言葉
・購入時に気にしていたポイント
・「買ってよかった」と言ってくれた理由
これらは、どれもリアルな響きを持っています。
だからこそ、広告の中に入れると、読む人の心に届きやすくなるのです。
「思いつき」から「お客様視点」へ
広告がうまくいかないと感じたとき、やってしまいがちなのは「デザインを変えてみよう」「キャッチコピーを強くしてみよう」という表面的な修正です。
もちろんそれも大切ですが、もっと根本的な部分、「誰に何を届けるべきなのか」を見直すことが、何より大きな改善になります。
そして、その答えは、すでに購入してくれたお客様の中にあるのです。
株式会社アカウント・プラニング代表取締役
販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、難しいマーケティングや心理学を勉強しなくてもアンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。
著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる!』、『あらゆる販促を成功させる「A4」1枚アンケート実践バイブル―お客様の声から売れる広告・儲かる仕組みが確実に作れる!』、『「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法』(ダイヤモンド社)などがある。