「広告が増えた=売上が伸びている」ではない!
広告をたくさん打っているからといって、その企業の売上や利益が伸びているとは限りません。
大切なのは、「広告費が売上にきちんとつながっているか」を見極めることです。
たとえば、同じようにCMを流していても、ある企業は広告投下後にアプリのダウンロード数が急増しているのに対し、別の企業は話題になるだけで売上に結びついていない……ということはよくあります。
効果を数字で確認!「KPI」に注目しよう
投資家として広告の成果を判断するには、企業が開示するKPI(重要業績評価指標)に注目するとよいでしょう。
■ サブスクリプションの登録者数
■ 来店数・客数の推移
■ Webサイトのアクセス数やコンバージョン率
これらの数字が広告出稿後にどう変化しているかを見れば、「広告の効き具合」がある程度わかります。
小売・飲食・サブスク企業は広告効果が業績に直結
特に小売業・飲食チェーン・サブスク型ビジネスでは、ダイレクトレスポンス広告の効果がわかりやすく、広告→売上→業績の流れがスピーディです。
たとえば、「最近SNSでよく見かける○○という店が、いつの間にか行列をつくるようになっていた」といった変化は、まさに投資チャンスの兆しかもしれません。
広告トレンドを先読みできる投資家は強い
広告は「企業の戦略の最前線」です。広告が増える背景には、新商品投入・市場拡大・新規顧客開拓といった明確な狙いがあるからです。
つまり、「広告が動いている=企業が次の一手を打っている」と捉えると、その企業の成長ストーリーが見えてきます。そうした兆候をいち早くキャッチすることで、他の投資家よりも早く動けるのです。
見逃すな! 広告から株価が動くタイミング
実際に株価が動きやすいのは、広告が「見慣れないけどよく見かけるようになった」と感じるタイミングです
これは、広告の投下量が増え、認知が一気に広がる初期段階。この段階で企業の売上・利益がともなっていれば、業績予想の上方修正や株価の上昇につながる可能性があります。
広告は「企業の本気度」を測るリトマス紙
■ 広告量と同時に、KPIの変化を見るクセをつけよう
■「広告をよく見かけるようになった」ときは、投資チャンスかも
■ イメージ広告には中長期的なブランド戦略が見える
※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。