「LXを実現した世界」の
具体的なイメージとは
パンフレットには「LXを実現した世界」として、以下のようなイメージを掲げている。
・快適でシームレスなサービスに感動する暮らし
・エアモビリティ事業を新しいビジネスへ
・技術とサービスで新しいビジネスを創出
・生活のデバイスに進化したSuicaで便利な生活
・鉄道とまちが一体になり活気あふれる社会
・AIとロボットを駆使して働き方を改革
個々のメニューはパンフレットに記されていないが、プレスリリースでは、もう少し具体的な例示がある。例えば「鉄道を中心としたモビリティのイノベーション」として、
・宇宙からの衛星情報を活用したチケッティングサービス、列車制御、施設管理などの業務革新
・新えきねっと、販売窓口のAI化、Suicaの進化などによる『お待たせしない駅空間』の創出
・鉄道とバス、航空機、ライドシェア、バイクシェア、新規事業化するエアモビリティなど多様な交通手段をつなぐ立体的なMaaSの構築
Suicaについては、「Suica Renaissance」をふまえ、
・Suicaの『生活のデバイス』への進化に合わせた新たなビジネス機会の創出
・鉄道を中心としたモビリティと生活ソリューションのサービスを一体化した新たなサブスク商品の創出
・集積するデータを活用した物販・オフィス・住宅など既存事業のバリューアップ
・GPSや人工衛星などお客さまのご利用に合わせた通信手段によるエリア全体でのウォークスルー改札の推進
「地域活性化」や「エネルギー」の分野では、
・海外マーケットへの展開を視野に入れたはこビュン等のビジネスモデルによる地域経済の振興と新たな観光流動の創出
・駅など当社グループのインフラネットワークを活用した医療、教育、物流、二次交通など地域の課題解決と利便性向上への貢献
・再生可能エネルギーの活用やまちづくりにおける最適なエネルギーマネジメント(電力需要の抑制・シフト・創出)の実現
を挙げている。これを反映して、「価値創造のフィールド」は「都市、地方、世界」に「宇宙」が追加されたが、スカパーJSATと協業するJR西日本(詳しくは『JR西日本がついに宇宙へ、人工衛星に活用期待の「意外な技術」とは?』)とは異なり、宇宙ビジネスに乗り出すという意味ではないようだ。少し「盛った」表現の感はあるが、「衛星情報の活用」を超えた取り組みが今後、登場するのかは興味深いところだ。