出場国数は「32」→「48」
強豪国優位が否めない理由
ワールドカップの出場国数は、カタール大会までの「32」から北中米大会では「48」へと増えている。そのなかでヨーロッパ、南米、アフリカ、北中米カリブ海、日本が所属するアジア、そしてオセアニアの全6大陸からは、強豪や常連と呼ばれる代表チームが続々と出場権を獲得している。
ヨーロッパ勢ではカタール大会の準優勝国で、スーパースターの一人、26歳のキリアン・エムバペを擁するフランス。通算78ゴールで代表最多得点記録を更新している32歳のハリー・ケインを擁するイングランド。スペインでは18歳の至宝、ラミン・ヤマルが初の大舞台での大暴れを狙っている。
南米勢ではワールドカップ歴代最多の5度の優勝を誇るブラジルが、25歳のヴィニシウス・ジュニオールを中心に2002年の日韓共催大会以来、6大会ぶりの頂点を狙う。カタール大会でベスト4に進出し、大旋風を巻き起こしたアフリカのモロッコも、3大会連続7度目の出場を決めている。
過去22回のワールドカップで、優勝国はヨーロッパ勢の「5」と南米勢の「3」の8カ国だけだ。連覇を達成したのは1958、1962年大会のブラジルが最後。群雄割拠と呼ばれて久しい状況で、今年3月に開催国以外では世界最速で北中米大会出場を決めた日本は、目標を「ワールドカップ優勝」と掲げている。
出場国が50%増える北中米大会は、まずは48カ国が4カ国ずつ12のグループに分かれて、アメリカの11都市、カナダの2都市、メキシコの3都市でグループステージを実施。各グループの上位2位と、3位の国のなかから上位8位までの計32カ国がノックアウトステージに進出する。
ノックアウトステージを含めて、米ニュージャージー州イーストラザフォードで7月19日に行われる決勝に進む2チームは最大8試合を戦う。カタール大会までのワールドカップと比べて1試合多くなる分、選手層の厚さなども問われてくるたけに、強豪や常連と呼ばれる国の優位はどうしても動かない。







