Photo:Dragon Claws/gettyimages
ダイニーの山田真央社長が今月末で退任する見通しであることが、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。リストラ騒動の余波が収まらない中、トップ自身の不祥事が新たに浮上し、事態は一気に動いた。連載『スタートアップ最前線』内の特集『ダイニー“AIリストラ”の虚構』第5回の本稿では、山田社長が退任せざるを得なかった背景と、2026年1月に就任予定の新社長の実名を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)
リストラ騒動の陰で別の不祥事
創業者・山田社長の後任も決定
本特集ではこれまで、ダイニーが6月に実施した“AIリストラ”の実態を検証し、その手法に法的な問題があることを報じてきた。
リストラの背景には、海外投資家からの厳しい指摘があった。1人当たりARR(年間経常収益)などの主要指標が、グローバルの有力スタートアップと比較して大きく劣後していたのだ(詳細は第3回『【内部資料入手】ダイニー“AIリストラ物語”は虚構だった!山田CEOが社内で吐露した「海外投資家の圧力」に全スタートアップ企業が他人事ではない理由』を参照)。
この状況を受け、労働基準法第20条が定める解雇予告期間を下回る異例の短期間で退職勧奨を強行。その結果、全社員の約2割が退職に追い込まれ、退職を拒んだ社員は“追い出し部屋”へ異動させられた。
その後、リストラ騒動の余波で社内の士気は急速に冷え込んだ。マネージャークラスの退職が相次ぎ、さらに同時期に山田社長自身を巡る重大疑惑も浮上。この不祥事が外部の調査機関を巻き込む事態へと発展し、トップ退任へとつながった。
次ページでは、山田社長退任の引き金となった不祥事の内容と、26年1月に就任予定の新社長の実名を明らかにする。







