ギフトナウのラッピング。今後は種類も増やしていく予定だ。 |
住所を知らなくても、メールアドレスや「Twitter」で相互にフォローしているだけでプレゼントを贈れる宅配サービスが、話題を呼んでいる。たとえば、「gooya」(東京都渋谷区)が運営する「ギフトナウ」の仕組みはこんな感じだ。
楽天市場やAmazonで購入した商品、手作りプレゼントなどを、同社の配送センター宛てに発送。ギフトナウが受取人に住所を尋ね、プレゼント受取の了解を得た後、商品のラッピングをし、発送してくれる(ラッピングの状態は写真で確認することができる)。
受取人の住所が差出人に知られることはないという。さらには、動画や写真が見られるQRコード付きのメッセージカードを同封することも可能だ。
利用料はシステム利用料、発送料、ラッピング費用込みで1000円(国内のみ、沖縄・一部地域は別途料金)。2月17日のサービス開始から1週間で3000以上の会員登録(無料)があったという。
Twitter上にも、「わなびう(ビールが飲みたいの意)って言って誰かがビールを送ってくれたら素敵」など、多くのつぶやきが寄せられている。
「ギフトナウ」は、同社社長である杉村隆行氏のアイデアから生まれた。杉村氏は元来の贈りもの好きで、「仲良くなった人に、もっと気軽にインターネットを使ってプレゼントを贈る方法はないか?」と考えたことがきっかけだったという。
バレンタインやクリスマスなどのギフトシーズンはもちろん、結婚や出産、引っ越し祝いなど、様々なシーンでの利用を見込んでいる。今後は、タイアップギフトの開発やお勧め商品ランキングなどをサイト上で紹介していく予定だ。
一方、一足早く住所を知らない相手に年賀状を送るサービスを昨年始めたのは、リプレックス(東京都渋谷区)の「ウエブポ」である。日本郵便と共同で開始した同サービスは、年賀状限定のため、1月をもって終了した。
実際は、住所を入力するだけで葉書きで年賀状が届けられる利便性から、大半は住所を知っている人同士の利用だった。しかし、住所を知らない相手に送る人からも、想定以上の反響があったという。現在、年賀状の次なるサービスを準備中とのことだ。
SNSやTwitterなど、ネット上でのコミュニティは広がり続けている。バーチャルな世界の人間関係が、現実の消費にどれだけ発展するか、注目したい。
(藤井美和)