Fed independence:
FRBの独立性

世界各国がお手本にしてきた中央銀行、米連邦準備制度理事会(FRB)。トランプ米大統領の逆鱗(げきりん)に触れ、前代未聞の危機に直面中だ。
トランプ氏にとって目障りなのは「FRBの独立性(Fed independence)」。これがあるから大統領は金融政策に介入できないし、FRB議長を解任できない。
FRBは高い独立性を保ちながら、米国経済ばかりか世界経済に大きな影響を及ぼせる。FRB議長が「米大統領に次ぐ権力者」といわれるゆえんだ。
現在のFRB議長はジェローム・パウエル氏。トランプ氏に言わせれば「無能で汚職まみれ」となる。大幅な利下げ要求に耳を傾けないためだ。
FRBは2025年中に3回の利下げに踏み切り、政策金利の誘導目標を3.50~3.75%とした。トランプ氏が求めているのは1%への利下げだ。
トランプ氏は1期目にもFRBに批判的で、FRB議長の解任を検討したこともあった。しかし今回は次元が違う。司法権を使ってFRBをねじ伏せようとしている。
年明けにはパウエル氏が刑事捜査の対象になった。米司法省は「FRB本部の改修工事に絡んで虚偽証言があった」と主張している。昨年にはリサ・クック理事がトランプ氏から解任通告を受け、法廷闘争中だ。
米連邦準備法によれば、大統領は「正当な理由(for cause)」がない限りFRB理事を解任できない。専門家の間では「トランプ氏は政策不一致を理由にFRB理事を解任できないから、不正行為をでっち上げようとしている」との見方がある。







