誰かの“やりたい”気持ちを後押ししたい
夢を熱く語りながらのプレゼンが成功
ならば自分がその運営事業者になれば話は早いと、迷わず手を挙げた岡さん。これが首尾よくまとまり、岡さんは一般社団法人「もったいない研究所」を立ち上げ、旧校舎を利用した鶴田町地域活性化支援センター「TSURUTA LABO」の運営に携わることになる。
「といっても、採算性や事業性などに重きを置いたプレゼンをしたわけではありません。それよりも、“もったいないから未来をつくる”をキーワードに、ここを拠点にどんなことを生み出していきたいのか、夢を熱く語りました。幸い、町の側にも地元の人と一緒に作っていきたいという思いがあったので、こうして委託事業者になることができました」
そんな傑出した行動力を後押ししているのは、「もったいない」というキーワードだ。
「人は誰しも、生きていく上で毎日何かしらの選択をしていますよね。たとえば、“この人にあの件について聞きに行こう”という行動の裏には、“この人の話を聞いておかなければもったいない”という考えがあるはず。そういう、“これをしなければもったいない”という気持ちを集めることで未来を作っていきたい。これが根底のコンセプトでした」
あるいは、自分では当たり前と思っていることが、他人から見れば特殊な能力だということもあるだろう。ならば、当たり前だと思って眠らせておくのはもったいない。
そこで「TSURUTA LABO」を人と人が偶発的に出会う場所として機能させ、そうした気付きを後押ししようというのが、「もったいない研究所」の考え方だ。
実際、「TSURUTA LABO」は誰もがイベントを催したり、ショップ運営に挑戦したり、コワーキングスペースで仕事や勉強に励んだり、自由に利用することができる。
「誰かの“やりたい”という気持ちを肯定するのが『TSURUTA LABO』の役目。つまり、ここが稼働しているということが、すなわち誰かがチャレンジしていることの証しなんです」
かくいう岡さん自身も、様々な企画を立てて、「もったいない研究所」の取り組みの幅を広げている最中だ。
廃校舎を活用し、2024年11月にオープンした「TSURUTA LABO」 写真提供/本人







