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日産やパナソニックなどの大規模リストラ報道が相次ぎ、日本株の先行きに不安を抱く投資家は少なくない。しかし、米著名投資家ケン・フィッシャー氏は、こうした通説に真っ向から異議を唱える。日米の雇用、個人消費、GDP、株価の動きを過去の局面から検証し、雇用があくまで遅行指標であり、株式市場は誤ったリストラの恐怖を見透かしていることを解説する。
雇用は懸念されているが
日本の労働市場は健全
2025年以降、国内外の著名企業による大規模な人員削減がヘッドラインを席巻しており、多くの人が弱気相場と景気後退の到来を恐れている。彼らは、2026年の東証株価指数(TOPIX)の力強さは弱い雇用データを「見落として」おり、問題の予兆だと主張する。
しかし、それは間違いである。雇用データは常に「遅行指標」だ。
1月のコラム(2026年も強気相場は続くのか?米著名投資家が語る「上がりすぎ」懸念を打ち消す驚きの予測)で詳述したように、私は2026年の相場に強気であり、リストラが私の見通しを揺るがすことはない。
確かに、人員削減は2025年から現在にかけて増加している。横浜に本社を置く日産は工場を閉鎖し、世界的に人員を削減しており、影響を受けるのは約2万人に上ると推定されている。パナソニックは4月までに1万人を解雇すると発表し、その約半数が日本国内である。広告大手の電通は、世界的なリストラの一環として2,100人の人員を削減し、年末までにさらに1,300人を削減する計画だ。パナソニック、三菱、明治、ジャパンディスプレイなどでの早期退職プログラムの急増も、雇用喪失の不安を煽っている。これらはすべて痛みを伴うものであり、私はその痛みを少しも軽視していない。
しかし、最近のリストラ発表にもかかわらず、日本の労働市場は懸念されているよりもはるかに健全である。12月にはわずかな減少があったものの、日本は2025年に47万8,000人の雇用が創出された。そして、近年の力強い雇用を維持し、深刻で広範な雇用喪失への懸念を和らげた。
米国でもリストラが多くのニュースの見出しを飾っている。しかし、米国の週間新規失業保険申請件数は2月にほとんど変動せず低水準にとどまっている。連邦政府の大規模な削減があったにもかかわらず、2025年の米国の総雇用者数は増加した。







