マネー誌は、発売時期に注意!
書いた時と発行日の差を意識する
『ダイヤモンドZAi』(ダイヤモンド社)をはじめとするマネー誌や投資情報誌も、重要な情報です。特に個人投資家には、株主優待特集や、高配当銘柄の特集などに人気があります。
私もマネー誌からときどき取材を受けます。すると新聞とは違って雑誌は、取材を受けたときから発行までに「時差」があることを感じます。
出版業界には、「年末進行」「お盆進行」という、連休前に前倒しで取材を進めてきちんと休む習慣があります。ですから、1月の下旬に発行される号になると、年末を挟むため、かなりの前倒しで発行の約2ヵ月前、前年の11月末頃に取材が行なわれることも珍しくはありません。
この「時差」は、なかなかのくせ者です。というのも気になる銘柄についてお話ししたところで、印刷や製本などをしている間に、減額修正や不祥事などが原因で株価が暴落する可能性もあるからです。
そこで、特に年末進行で、時差が大きい1月21日売りの3月号のマネー誌各誌は、毎年、株主優待特集になっているのです。優待内容はこういった時差があってもそう大きく変わるものではありませんので、3月号は貴重な情報源になります。
3月号のバックナンバーは取っておこう
このような「時差」の関係から、1月21日売り3月号のマネー誌を買ったなら、読み終えても捨てずにとっておきましょう。毎年この号は株主優待特集となりますから、株価が大きく変わらなければ、紹介される銘柄も毎年同じことが多いのです。
この特集が出ると株主優待を目当てに、紹介された銘柄の株価が上がります。つまり、とっておいたバックナンバーを参照して、優待内容や配当が変わっていないかを企業サイトなどでチェックし、1週間単位の投資ならマネー誌が発売される1月20日までにそれらの銘柄を買っておくと、購入価格を安く抑えられます。
人気のある銘柄は、食料品関係の自社製品がもらえる銘柄。自社製品の詰め合わせがもらえるかどや製油【2612】などは、こういった号の常連銘柄です。
中長期投資ならば、権利落ちになって大きく安くなったところを見計らい買うのがベスト。それを、権利が確定する前の高値で売って利食うもよし、権利をとって株主優待をもらうのもよいでしょう。