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2024年に始まった新NISA(少額投資非課税制度)の導入に伴う「貯蓄から投資へ」の構造変化や株価の活況は、証券業界に好景気をもたらしている。その恩恵は現場で働く社員や経営陣の「報酬」にどう波及しているのか。特集『給料ランキング』の本稿では、独立系証券各社の最新の有価証券報告書データに基づき、「従業員の平均年間給与」と「経営トップの役員報酬」という二つのランキングを公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)
新NISAと歴史的株高がけん引
拡大を続ける証券大手の業績
大手証券各社の決算から浮かび上がるのは、市場の追い風を受けた絶好調ぶりだ。
最大手の野村ホールディングス(HD)の2026年3月期決算は、一般企業の売上高総利益(粗利益)に相当する収益合計(金融費用控除後)が2兆1677億円(前年比15%増)、当期純利益は3621億円(同6%増)となり、2期連続で過去最高益を更新した。
この好決算をけん引したのが、共に部門設立以来の過去最高益を記録したウェルス・マネジメント部門(税前利益2040億円、前年比23%増)と、ホールセール部門(同2006億円、同21%増)の2本柱である。ウェルス部門はストック資産の16四半期連続純増など資産管理型へのシフトが加速し、ホールセール部門は日本やアジアを舞台とした大型M&Aや株式関連プロダクトの活況が収益を大きく押し上げた。
競合の大和証券グループ本社も、リテール部門における総資産コンサルティング営業が奏功し、純利益は1752億円を記録。インターネット証券最大手のSBI証券も純利益536億円と、個人の投資マネーを吸収して過去最高水準の業績だった。
好業績を背景に業界全体でベアや初任給引き上げの動きが広がる中、社員や経営陣への利益還元には各社の戦略の差が明確に表れている。全社的な処遇改善で従業員全体の平均給与を引き上げる企業がある一方で、グローバル基準で一握りの役員に数十億円規模の報酬を投じる企業もあるのだ。
その全貌はどのようなものか。最新データを基にした従業員給与と役員報酬の二つのランキングから、次ページで格差の実態を解き明かす。







