消費税1%への減税について記者団の取材に応じる高市早苗首相=7月31日、首相官邸 Photo:SANKEI
所得に連動の「新たな給付」、閣議決定
27年度から一部“先取り”し実施目指す
政府は8月5日の臨時閣議で、物価高対策として食料品の消費税率を2027年4月から「2年間」、8%から1%に引き下げる方針を決めた。
同時に1%分については、その分の規模での低所得層を対象にした給付を併せて実施し、実質ゼロを実現することも決めた。
この給付は、社会保障国民会議が「中間とりまとめ」で2029年度の本格導入を盛り込んだ「所得に連動したきめ細かな給付(所得連動型給付)」を、一部先取りして実施する形だ。
所得連動型給付は、中低所得者の税・社会保険料の負担軽減による所得下支えや就労支援などを狙いに、将来は税額控除も組み合わせた給付付き税額控除制度とすることが念頭に置かれている。
これまでの給付が、コロナ禍の「一律10万円給付」に象徴されるように、効果があいまいなバラマキの色彩が強かったことから、支援が本当に必要な所得層や家計をピンポイントで、しかも子育てや教育なども含めた幅広い支援を進めようというものだ。
欧米先進国に比べ後れを取る、日本の家計支援拡充の本命といえる。
だが、今回、閣議決定された27年度からの給付は、高市早苗首相が先の総選挙でこだわった「食料品税率0%」を実現することにむしろ主な眼目があったといっていい。
今後、29年度からの所得連動型給付の本格導入、さらに将来的な給付付き税額控除制度の実現には、多くの課題が残っている。
給付の対象としての年収層や給付額をどう設計するかだけでなく、将来的には金融所得なども含めた所得把握や執行のための体制整備、恒久財源確保のための所得税などの抜本改革が必要になってくる。
バラマキ給付是正でようやく一歩を踏み出したようには見えるが、解決すべき”宿題“はまだまだ多い。







