一見遠回りに見える「転職活動の保留」ですが、結果的には自分自身が最も納得のいく意思決定をするための重要なプロセスだったのです。
転職活動は
「現在の市場価値を測る」機会
岩崎 航大 (いわさき こうだい)リクルートエージェント キャリアアドバイザー
SaaS業界で法人営業職を経て、2023年から現職。現在はキャリアアドバイザーとして転職支援に従事。法人営業経験で培った企業理解と市場視点を強みに、フラットな立場で選択肢を整理しながら、求職者一人ひとりの価値観や志向に沿った意思決定を支援している。
みなさんも、日々の業務の中でAさんのように「今の環境で本当に成長できているのか?」と立ち止まる瞬間があるのではないでしょうか。筆者が日々求職者の方々と面談をする中で、後悔のない選択をしていただくために、ぜひお伝えしたい向き合い方があります。
大切なのは、あらゆる選択肢に対して「フラットな視点」を持ち、自分にとっての納得感を最優先にすることです。 人生の大きな決断を下す際、一人で悩んでいるとどうしても視野が狭くなりがちです。だからこそ、例えば私たちのような第三者を壁打ち相手として活用し、「転職の本来の目的は、その企業で解消されるのか?」という本質的な問いを深めてみるのも一つの手段です。
筆者自身も、面談においては「意思決定を促す」のではなく、「隣に座って、一緒に同じ方向を見る」ような対話を心がけています。
また、転職活動そのものを「自分の今の市場価値を測る機会」としてポジティブに捉えることも大切です。これまで順調にキャリアを築いてきた方であっても、転職活動中に選考で見送られる経験をすると、自信を失ってしまうことがあるかもしれません。「自分を否定された」と感じてしまうのは無理もないことです。
しかし、企業の採用基準は常に相対的なものです。見送りになったからといって、あなたの絶対的な評価や価値が低いわけではなく、単により求人にマッチする他の候補者がいただけというケースも多々あります。 不採用の通知に一喜一憂して自己肯定感を下げるのではなく、事実ベースで「自分にはどんな選択肢があるのか」「世の中にはどんな企業があるのか」を知るための有意義な機会として捉え直してみてください。
キャリアの正解は、一つではありません。焦らず、自分自身の心とフラットに向き合い続けることが、あなたにとっての「最良の答え」を導き出してくれるはずです。あなたの新たな一歩を、心から応援しています。









