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【近未来の意思決定とIT】
硬直化した50代幹部だけの「経営会議」を
一刻も早く解体せよ!

内山悟志 [ITR代表取締役/プリンシパル・アナリスト]
【第6回】 2013年12月2日
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 これまで一見合理的でかつ民主主義的と考えられてきた「会議」は、過去の遺物となるであろう。限られた意思決定者が全権を握るかたちから、よりオープンな意思決定プロセスへと大きなパラダイムシフトが求められるのである(図表1)

先端企業で実践される「予測市場」

 今や大企業となったグーグルは2005年4月から「グーグル・ディシジョン・マーケット」を開設している。その目的は、製品の発売日、新しいオフィスの開設など会社にとって重要な戦略のほとんどすべてを予測することであった。

 グーグル予測市場のトピックのおよそ3分の1は「この新製品のベータ版はスケジュールどおりに公開されるか」「GoogleTalkの品質評価は上がるか」といった会社に関するもの、次の3分の1が「今後3ヵ月間でGmailにサインアップする新規ユーザーは何人か」など市場・需要に関するもの、そして残りの3分の1のうちの半分(すなわち全体の6分の1)が「Apple社はIntelベースのMacを発売するか」「FireFoxのブラウザ市場シェアは10%増加するか」といったGoogle社に影響を及ぼす外部環境について、残りの6分の1が趣味や士気向上を目的としたものであるといわれている。

 グーグル社員である投資家は、3ヵ月につき1人1万グーブル(グーグル+ルーブルの造語)の仮想通貨を受け取る。受け取りは週1回の分割払いで行われる。グーブルは社内くじの抽選券と交換でき、四半期末に抽選が行われ、6人が1000ドルを手にするほか、商品券や特製Tシャツが賞品となる。賞金・賞品の総額は四半期あたり1万ドルとのことだ。

 グーグルのほか、家電大手のベストバイ、ヒューレット・パッカード(HP)社、ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)社、ボーイング社など多数の企業が予測市場への取り組みを開始している。

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内山悟志
[ITR会長/エグゼクティブ・アナリスト]

うちやま・さとし/大手外資系企業の情報システム部門などを経て、1989年からデータクエスト・ジャパンでIT分野のシニア・アナリストととして国内外の主要ベンダーの戦略策定に参画。1994年に情報技術研究所(現アイ・ティ・アール)を設立し、代表取締役に就任。2019年2月より現職。


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日々進化するIT技術をどうやって経営にいかしていくか。この課題を、独立系ITアナリストが事例を交えて再検証する。クラウド、セキュリティ、仮想化、ビッグデータ、デジタルマーケティング、グローバル業務基盤…。毎回テーマを決め、技術視点でなく経営者の視点で解き明かす。

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