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東大発ベンチャーをはじめ、
ロボット関連企業を買いまくるグーグルの狙いとは?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第277回】 2014年1月8日
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 他の会社は、インダストリアル・パーセプション(コンピュータビジョンとロボットアームを開発)、レッドウッド・ロボティクス(ロボットアーム開発)、メカ・ロボティクス(研究用のヒューマノイドロボットを開発)、ボット&ドリー(ロボットアームの制御技術、特殊撮影)、ホロムニ(可動式車輪の開発)など。

 秘密裏のうちに各社を買収したグーグルは、そうしたロボット技術を用いて一体何をするのか。当然ながら、同社はこれについてもダンマリを決め込んでおり、詳細はわからないままだ。

 唯一明らかにされているのは、この新しいロボット事業を率いるのがアンディー・ルービンであるということ。アンドロイドOSの生みの親であり、グーグルの同事業を拡大させてきた人物である。ルービンは、以前カール・ツァイスでロボット開発に携わった経歴を持つという。

ロボットによる
流通の効率化が狙いか

 グーグルは語らなくとも、同社が何をするつもりかについてはいろいろな憶測が流れている。ひとつは、グーグルがショッピングサイトのロジスティクスのためにこうしたロボット技術を用いるのだろうという。

 買収されたロボット会社に共通しているのは、主に産業用ロボット技術に関わっていること。たとえば、家庭用ロボットとか介護用ロボットといった細やかな技術はそこにはない。それよりも商品をつかんで箱に入れたり、段ボール箱を移動させたりといったことは軽々と遂行できる技術がそろっている。しかも、自律的に箱の大きさや位置を見分けることも可能だ。

 グーグルはこれまで弱かったショッピングサービスを充実させており、これが今後もっと拡大する可能性もある。オンラインショッピングの勝負どころは、何といってもロジスティクス。消費者が求める商品をすぐさま手元に届けるようなロジスティックスの中には、物理的なモノをどう効率的に移動させるのかという重要ポイントがある。

 アマゾンはこのために配送センターでロボットを多用しており、最近はドローン(無人航空機)で30分以内の配送を計画していることまで明らかになった。同じようにグーグルもロボットでロジスティックスの難問に挑むのではないかというのだ。(関連記事:宅配から道案内まで。商用「自律航空機」の時代はすぐそこだ)

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瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

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