親が病院に入院をしていたり、老人ホームに入居したりしている場合には、「常に同居」に当たるのかが不安になるビジネスパーソンもいると思う。この場合、老人ホーム等に入所している場合には、「同居」にあたらないが、病院に入院しているのであれば1年以上の長期に渡るような入院であっても「同居」にあたる。

 老人ホームに入居した場合には生活の本拠を老人ホームに移してしまっているという解釈で、入院の場合にはあくまでも治療のために入院しているのであって、生活の本拠は「家」にあると考えるからである。

「生計を一にする」とは同居を必要とするか?

 要件2にある「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするものではない。だから、単身赴任で父親だけ別に生活をしている場合や、子どもが大学入学のために東京で下宿をしていても、ともに「生計を一にしている」といえる。

 なお、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、「生計を一にする」ものとして取り扱われる。

地方に住む親は扶養控除の対象となるか?

 別居している親に生活費などを仕送りしている人もいると思うが、この場合も要件さえ満たせば扶養控除の対象となる。ただし兄弟で扶養している場合には、誰か一人だけが扶養控除の対象とすることができるので、あらかじめ誰の扶養親族とするか兄弟同士で話し合っておく必要がある。

扶養控除の所属の変更はできるか?

 夫婦で所得がある場合に、子どもをどちらの扶養親族とするかは、「給与所得者の扶養控除等申告書」「確定申告書」などに記載されたところによる。

 ところが、年末調整で子どもを夫の扶養親族にしていたところ、夫には、多額の医療費控除があるため、子どもを妻の扶養者にした方が、税金が安くなるという場合がある。そんな時には、夫と妻の両者が、夫は扶養親族を減らす申告を、妻は扶養親族を増やす申告を行えば、扶養控除の所属の変更は認められる。

 確定申告期の前にもう一度確認をしておくと税金上、損をしないで済む場合もある。