「封じ込め策」ではダメ!
全社的な意識改革が必要

 リソー教育については、会社が公表しているように、コンプライアンス重視の経営、管理部門の強化がまず必要です。そして、売上ノルマ達成状況が人事評価に直結するような人事制度を改めることも必要になってくるでしょう。

 しかし、同社の場合、不正が長期間にわたり全社的に行われていたことを考えると、改革は容易ではないと思われます。

 両社に共通して言えることは、従業員という多数の人員を念頭に置いた対策を考えなければならないことです。しかも、両社の事件共に給与待遇や人事評価といった強い動機づけが働いています。

 こうしたことを考えると、単なる封じ込め策では不十分であり、経営者と従業員が一丸となった全社的な意識改革が必要です。そのためには、従業員の心を掴む強いリーダーシップを持った経営者が必要になると考えられます。

(次回掲載は、未定です)


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