(1)「できなくて」自信をなくす
──能力不足に直面する

 自分にはできるはず、そう思っていたことができない。
がんばっているのに思いどおりにならず、失敗する。
最初から難しいと思っていることに挑戦して、案の定、できない─。
自分の能力が不足しているという現実に直面することで自信をなくしてしまう。自信喪失の度を超えると、自分は価値がない人間、つまらない存在にさえ思えてしまう。そうしたケースはよくあります。

 このケースは、さらに2つに分けられます。
1つは、単なる能力不足や経験不足、練習不足によるもの。
もう1つは、できると思っていたことができなかったことによるもの。
久々のテニスで思いきり空振りして笑われたなど、こんなはずではなかったと、赤っ恥をかいた経験のある人も多いと思います。
「できない」ことで自信をなくしてしまう人は、「できない自分」に落胆して、自分を否定し、卑下してしまうという心理状態に陥りがちです。

(2)「本番に弱くて」自信をなくす
──本来の力を発揮できない

 能力はあるのに、本番で発揮できずにミスをしてしまう。ここぞという大事な場面になると、いつも失敗する。本番で100%の実力が出せない。
こうした「勝負弱さ」もまた、自信をなくす大きな原因の1つです。

 この場合のポイントは「緊張」にあります。