正しい発音を身につければ、英語はできるようになる

 中学から高校にかけて最低6年も英語を勉強する期間があり、書店は英語学習用教材であふれかえり、高額な授業料をとる英会話スクールが乱立し、短期・長期を問わず海外留学を経験する人が年間6万人近くに達しているうえ、都市部を中心にインターナショナルスクールが急増しているという状況にあっても、日本人の英語力がいっこうにあがらないのは、なぜでしょうか?

 もう、お気づきだと思いますが、その原因は、「学習方法が根本的にまちがっている」ことにあります。

リスニングの練習をすれば、英語ができるようになる。
 スピーキングの練習をすれば、英語ができるようになる。
 どちらもウソです。

 では、何が正しい英語学習法なのでしょうか?私は大学を卒業後、みずから予備校の経営をはじめました。たくさんの生徒を教えるなかで、私はひとつの疑問を抱くようになりました。

 どうして英語をこれだけ勉強しても、話せるようにならないのだろう?

 「その原因は発音にあるのではないか?」

 最初は単なる仮説にすぎませんでしたが、10年をかけて英語の発音を独自に研究し続けるなかで、それは徐々に確信に変わっていきました。生徒を相手にレッスンをして発音を矯正させていくと、自然にリスニング力とスピーキング力も向上することが実感できたのです。次回に詳しく書きますが、驚くべきことに、正しい発音を身につけることで、リーディングやライティングの力まで飛躍的にアップすることがわかりました。

 こうして私は「正しい発音を身につければ、英語はできるようになる」という結論に至りました。次回(8月27日掲載予定)は、なぜ、発音ができれば英語が上達するのか、その理由について詳しく書いていきたいと思います。