創続総合研究所
知らないと損する相続・贈与の基本
2015年1月26日
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ダイヤモンド社・クロスメディア事業局

遺産分割を泥沼化させる“争族三兄弟”その2
「親の介護」をした長男、相続額は加算される?

 例えば、被相続人の商売を無給で手伝ってきたり、被相続人の商店兼自宅の増改築資金を提供したり、娘が1人で家計を支えながら介護もしてきたなどのケースである。ただし、夫婦間や親族間での通常の家事労働や相互扶助義務の範囲内は、寄与分には当たらない。

 寄与分をどれぐらいの額とするかは、遺産分割協議で決める。具体的には、遺産の総額から特別寄与分を差し引き、残りを相続財産と見なし、そのみなし財産を法定相続分で分ける。寄与者は、その価額に寄与分を加えた価額が相続財産となる。

 「特別受益」も、相続でもめる原因となる。よくあるのが次のようなケースだ。

 長男「長女は豪華な嫁入り道具を用意してもらい、マンションの頭金も出してもらったのだから、その分は、相続から減らすべきだ」

 長女「お兄ちゃんだって、大学院で学ぶために多額の学費をお父さんに出してもらったじゃない」

 次男「兄ちゃんと姉ちゃんはいいよな。俺なんか頭が悪かったから大学にもいかなかったし、いまだに独身だから結婚での援助もしてもらってないぞ。俺こそ、相続では考慮されていいんじゃないの」

 被相続人が生きている間に、他の相続人に比べて多くの財産をもらっている場合、その財産は「特別受益」とされ、相続の前渡しと判断される。これも民法では、相続人の不公平をなくすための方法として定められている。

 遺産の分割協議では、特別受益者が受けた特別受益分も相続財産と見なして相続額を計算し、特別受益者は、相続分から特別受益分を差し引いた価額が相続額となる(これを「特別受益の持ち戻し」という)。

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知らないと損する相続・贈与の基本

大都市圏では、2015年から相続税を払う人が倍増すると言われています。もはや相続対策は「金持ちが考えること」と他人事ではいられません。相続や税金のしくみをしっかり押さえて、対策に役立てましょう。

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