小学生の娘が3人いる(しかも年子!)父親がテレビ局の用意した大きな紙に今後かかるお金を書き込んでいく(いかにもテレビ的だ)。それぞれの子どもについて大学進学以降の支出を「初年度120万円、2年目100万円…」などと記入し、「教育費」でまとめると3人とも大学生の時期は年間320万円という年があった。

 父親は“320万円”とマジックで書き込むとき「手が震えちゃうな」とつぶやきながら、震える右手を左手で押さえて「320万円」と書き込んでいた。指南役の私はそばで見ていて「1年で320万円も!そりゃあ手も震えるだろうな」と思っていたが、ディレクターはいい絵が撮れたと大喜び。もちろん、そのカットは当日の放送で使われていた。

教育ローンを利用するなら
「必要な金額」に留めること

「資金繰りシミュレーション」の手順を踏まずに「金利が低いからとりあえず借りておこう」と安易に教育ローンや奨学金を利用するのはNGだ。どうしても借りる場合は「多めに借りる」のではなく、「必要最低限の金額を借りる」ことを心がけよう。

 教育ローンを利用するなら金利の低いものから検討する。一般的には日本政策金融公庫の「国の教育ローン」が最も低い。現在の金利が固定で2.25%。住宅ローンの金利を見慣れている人は「高い」と感じるかもしれないが、住宅ローンは有担保型のうえ、獲得競争が盛んなため異常に低い金利水準になっている。固定金利で無担保の金利水準としては、2.25%は高くない。

 銀行の教育ローンの金利水準は各行それぞれだが、「無担保・変動金利」が一般的で2%後半としているところが多い。現在、銀行の住宅ローンを返済中の人向けに「住宅ローン返済者向け金利優遇」をしていることがあるので、銀行に金利を尋ねてみて、「国の教育ローン」と比較検討してみるといいだろう。

 教育ローンは、原則「親が借りて親が返す」借金だ。100万円借りて10年返済にすると、毎月返済額は1万円弱で「それくらいならラクに返済できそう」と思うかもしれないが、10年後は何歳になっているだろうか。多くの人は60歳までに完済しない住宅ローンを持っているので、定年後の減った収入で住宅ローンと教育ローンの2つを返済するのは厳しいことを覚えておきたい。