スライス、チーピン、ダフリ、トップ、シャンクなど、ゴルフにはさまざまな種類のミスがあり、それらが発生するメカニズムは千差万別です。しかし、共通しているのは「ボールに当てようとする」意識が過剰なこと。当てようとすればするほど、ミスが発生する確率が高くなるのです。

 ゴルファーなら、一度は「素振りはすごくいいのにね……」といった、皮肉を込めたフレーズを言われたことがありませんか。実際のところ、素振りと本番で別人になってしまう人が多いのが現実で、大半のゴルファーは、素振りの段階ではとてもいいスウィングをしています。

 では、なぜ本番になると、別人のようなスウィングになってしまうのでしょうか。それは目の前にボールがあり、そのボールに当てようとするからです。素振りでは、当てようとする意識が働かないために、体の動きがとてもスムーズです。ところが、いざ目の前にボールが現れると、「クラブを振る」という大原則を忘れてしまい、当てようとします。それで、ボディバランスが大きく崩れてしまうというわけです。

当てようとすると体の回転が止まり、スピードが落ちてしまう。このような形になっている人が多い