歯ごたえを大事に水分をきっちりとる
わたしは野菜の歯ごたえを大事にしていますので、にんじんをゆがくときも、歯ごたえが残るように、それから歯ごたえが均一になるように、切るところから同じ大きさにそろえるように心を配ります。
和えごろもにする豆腐は、しっかりと水分を切るのがコツ。
鍋に豆腐と豆腐がかぶるくらいの水を入れて、ぐらぐらっと豆腐が動く程度までゆがけば、水分を上手に抜くことができます。
料理の味を損ねるのは水分ですから、わたしはていねいに水分をとるようにしています。
人間関係も水を差すとか水が入ったとか、よくない言葉で使われますものね。
豆腐と合わせるのは、くるみもありますし、ごまを使うこともあります。
すりばちでくるみやごまをしっかりとすって、そこにゆがいた豆腐を入れて塩と砂糖で味つけます。
すり鉢を使うときは床に敷いた布巾の上にのせて、すりこ木を両手に持ち体重を全部かけるようにすりつぶします。
和えるときはゴムベラを使います。
すり鉢に残ったものもゴムベラなら、きれいにとることができます。
和えごろもに調味料を入れたら、味見をして塩かげんを確かめます。
できるシェフは何度も味見をする
有能なシェフは一つの料理に30回も60回も味見をすると言いますから、わたしもしょっちゅう味見するように心がけています。
和えごろもができたら、下ゆでして水分をきれいにとった、にんじんと一緒にして、できあがり。
簡単なようで意外に手間のかかる料理ですが、にんじんは気軽に手に入る食材ですし、つくり置きできるので常備菜にぴったりです。
その日の夕食をそのときにつくるのは大変なこと。おなかが空いていると、しなくていいケンカまでしてしまいます。