うつぶせと2つの姿勢反射
――すわり、立つための条件
腰の筋肉に力がついてこないとすわれるようになりませんが、すわらせて前のめってしまうようでは寝がえりもうてません。
うつぶせにして首を上げ、肘と太ももで、四つんばいの姿勢ができるようにしなければなりません。
第1期(反射期)に吸う反射から吸う反応へ誘導したように、姿勢反射を利用して、うつぶせから四つんばい姿勢にすることを教えます。
うつぶせにして顔を上げると、背中の筋肉や手や足の筋肉が働くようになる反射があります。顔を上げて迷路が刺激されると手や足がのび、背中が弓なりにそります。これが「緊張性の伸張迷路反射」です。
頭を上げて首の筋肉が働くと、首の骨のあいだにある関節の感覚器が刺激されて手はのびますが、足は曲がる反射が起こります。これが「緊張性の屈曲反射」です。この2つが立つために大事な姿勢反射です。
このような反射は、吸う反射とちがって、刺激されると必ず出るほど強いものではありません。ある程度、筋力がついてきたときに、刺激が加わると起こるのです。
ですから、赤ちゃんで姿勢反射を利用するには、手や足の筋肉、とくに肩や腰のまわりについている筋肉(両腕両脚の筋肉)に、赤ちゃんが自分で力を入れないとできません。
腹ばい運動をさせるとき、首に力を入れて顔を上げなければなりません。
うつぶせからあおむけへ、あおむけからうつぶせへ、寝がえりもうてないといけません。背中の筋肉も、強くしないとダメです。姿勢反射が出やすいような姿勢にして、筋肉を使い、力を強くしていって、早くすわれるようにするのです。
具体的なやり方は、『赤ちゃん教育』の【実践篇】にイラスト満載で掲載されているので、そちらを参考にしてみてくださいね。