頌栄女子学院
自主性尊重の女子校
充実した英語教育

 都営浅草線の高輪台駅から徒歩1分という好立地にある頌栄女子学院は、創立130年を超える伝統のある女子校だ。

「中学・高校の年代は、女子は女子のみで過ごす方が、自由に伸び伸びでき、生徒は潜在力を存分に発揮し、成長できる」(岡見清明校長)という考え方を支持する家庭は少なくない。「娘は女子校に」という希望は父親に多いという。

 また、キリスト教の学校としてきちんとした生き方を指導・教育することも人気の理由の一つだろう。日曜日は教会へ礼拝に行くことが推奨され、土曜日が休みの週5日制を取っている。

帰国子女が約2割。以前から校内はグローバル化している頌栄女子学院

 30年前から帰国生の受け入れを始め、現在、在校生の2割を帰国生が占める。「同じ英語でも地域によって違いがあることを帰国生から発見したり、英語で書いた手紙を添削してもらったり、また逆に一般生が帰国生に漢字や日本文化を教えることも」と、異文化を背景にした言語交流が日常的に行われていると岡見校長は語る。

 中学1年より英語の授業が週6時間当てられ、かつクラスを2分した少人数制を実施。高校1年までは帰国生と一般生は別のカリキュラムだが、高校2年からは習熟度別に7クラスに分けて到達度に応じた学習指導が行われる。英語教育に熱心なことは英検の受験からもうかがえ、「一般生で中学卒業までに準2級取得、高1で2級(高校卒業程度)取得が平均像」という。

 高校2年からは文科コースと理科コースに、さらに高校3年で理科コースが二つに分けられる。また、高校3年では主要教科を中心とした受験講習があり、進路に合わせて自由に選択することができる。現役志向が強い同校だが、授業では学習の基礎を重視し、あえて極端な先取り学習はしないと岡見校長は強調する。例えば数学は中学3年の11月から高校1年の教科書に入るといった程度で、高校3年の夏休み前に教科書を学び終え、それから受験に特化する。「一部のできる生徒だけでなく全体としての底上げが大切です」。

 近年の理系女子ブームもあってか、職業選択に有利な理系を進学先にする生徒の増加が顕著だ。「以前は文系と理系の比率が8:2でしたが、最近では2:1にまで伸び」、医学部医学科への進学者も増加した。

「強制しない」が教育方針であるという同校では、生徒たちの自主性を重んじている。長期休暇期間中に生徒から「志望校向けの講習をやってほしい」と声が上がれば開講する、という形で昨夏はおよそ40講座を実施した。「芸術系から東大まで、できるだけ要望に応えています」。これが合格実績につながっている。

 自主性は東日本大震災後にも発揮された。「生徒会の生徒たちが自主的に、被災した岩手県大船渡市への支援活動を行いたいと働き掛けていました。都内で開催されるイベントに出向いて現地で生産された野菜を販売する手伝いや、現地野菜を使ったメニューを学食で提供するよう動いていました。何かやりたい一心だったんでしょうね」。学院の標語でもある「奉仕」の精神が生きている。

 また「20年以上、学費の値上げをしていない学校」で、先述した長期休暇期間中の講習を受講するなどしても追加授業料は発生しない「コストパフォーマンスの良い学校」と岡見校長は言う。