2015年は戦後70周年の節目にあたる。7月16日には「安全保障関連法案」が衆議院で可決された。
ジャーナリスト・櫻井よしこ氏によれば、日本人はいま普通の民主主義国家になれるかどうかの岐路(分かれ道)に立っているのだという。
新刊『戦後七〇年 国家の岐路―論戦2015』を発表した櫻井氏に「いま始まりつつある憲法改正への動き」について語っていただいた。
日本国憲法を改正するうえで、
「女性の視点」は欠かせない
東京の憲政記念館で「美しい日本の憲法をつくる国民の会」(以下、美しい憲法の会)の発足式が行われたのは、2014年10月1日のことだった。
これは、2016年7月をめどに憲法改正を目指す人々の会である。
私は代表世話人の一人だが、憲法改正の重要性を説いていく役割の世話人、43人中13人、3分の1弱が女性だった。
この種の会は硬派の男性が中心軸になりがちだが、美しい憲法の会は多くの女性たちが参加したことでこれまでとは異なる。
いま、国会では、憲法改正の発議に必要な衆参両院における3分の2の支持が固まりつつある。
私たちは戦後初めて、本当に、憲法改正が可能な局面に立とうとしている。
憲法改正で日本をまともな独立国に作り直していくとき、女性の参加と視点がこの上なく重要である。多くの女性たちが集ったことはその意味で素晴らしかった。