自分の貢献を意識して、実践する

 たとえば、会社の組織であれば、組織全体の課題は上司やプロジェクトリーダーが決め、その全体の課題を分割し、個人に割り当てていくという方法が一般的でしょう。その後は、上司の指示に従いながら、割り当てられた業務をいかに上手にこなしていくかということが重要になります。

 しかし、サポートプロジェクトに上司がいるわけではありません。誰かが課題を設定するわけでも、業務を指示してくれるわけでもありません。サポートプロジェクトでは、チームメンバー全員が力を合わせて課題を設定し、やるべきタスクを話し合って分担します。

 このように、業界、会社、職種、年齢、性別、地位、役職に関係なく、チームメンバーが同じ立場で課題に取り組むことが、シェアド・リーダーシップの学びにつながるのです。

 その際に意識しなければならないことは、自分として何が貢献できるかということです。自分の貢献を意識することが、自分の個性、強み、スキルの振り返り、棚卸しにつながります。

 また意識した貢献を実践し、そこでうまくできたこと、できなかったことを吟味することが学びにつながります。その際は、自分で、何ができた、できない、を知ることができますし、他のメンバーからもフィードバックしてもらえます。

 貢献は、特別に難しいことである必要もありません。自分のペースで、肩の力を抜きながら、小さなことを積み重ねて貢献していけばいいのです。