手帳でチーム全体の
パフォーマンスをあげる
和田 結果とプロセスを「見える化」するのにはもうひとつワケがあります。それは、黒旗が増え始めたときに、できるだけはやく軌道修正するためです。
神田 なるほど。
和田 先ほども申し上げたように、良いセルフイメージができていると魔法のように契約が決まるのだけど、一度でも決まらないイメージをもつと、たちまちスランプに陥ることがあります。たとえば、神田さんの『マンガでわかる 非常識な成功法則』にも書いてあるように、お金に対する罪悪感を持つと、自分にストップがかかってしまいますよね。
神田 ああ、はい。
和田 お客様が断る理由の上位にあるのは「お金」の問題です。営業マンは、お客様に会えば会うほど「お金がない」「予算が足りない」と言われ続けるわけですから、お金に対するマインドが崩れてしまいます。そのマイナスの感情を放置することで、次第にセールスすることが悪のように思えてきて、お客様に会うことすらできなくなって、仕事を辞めてしまう人まででてくる……
神田 そうなる前に、嫌な流れを断ち切る必要がありますね。
和田 だから黒旗が3つ以上続いたときには、「ちょっといらっしゃい」みたいな感じで、部下の“クリニック”をするのです。
神田 あ?! そのとき上司が何をしようとしているのかというと、メンタルカウンセリングをして「その人の人生がスムーズな状態になるようガイドする」ということですね。
和田 そうそう! 気持ちをコントロールすることはすごく大事です。営業マンに迷いがあって、20%くらいの低いテンションで商品説明されても、お客様の意欲やポテンシャルはやっぱり20%しか引き出せません。反対に、100%の熱意やモチベーションがあれば、お客様の心を動かすことができます。
神田 ということは、この手帳は個人で使ってもいいのだけど、上司が使うとさらに優れた相乗効果を発揮する、と。そういう面ではチームで使うのが良さそうですね。
和田 そうなんです。ダイヤモンド社の方から聞いたのですが、会社で一括導入してくださる企業さまもあるそうです。
神田 うんうん。会社全体で使った方が何倍もの効果が見込めそうです。旗の色を通して、チームとしての「精神の健康状態」をはかることができるわけですから。
和田 そうです。数字が伸びない理由は何なのかを追求して打開策をチームでシェアして……
神田 であれば、チームワークを加速させることにもつながりますね。和田さんの営業手帳とはつまり、“支え合う手帳”なんだ!
和田 わあ、ありがとうございます。なんだか神田さんにコンサルしていただいている気持ちになってきました(笑)。
※次回配信予定は8月20日(木)です