(1)年齢層の人口推定は、国立社会保障・人口問題研究所による将来推計(の死亡率中位推計)を使うことにしましょう。

 ここでわかるのは、現在65~69歳の層(保有率66%)が、いわゆるベビーブーマーでもっとも人口が多い(1歳あたり95万人)ということです。それが今後10年かけて75~79歳へと進んでいきます。

 その結果、女性の高齢者ドライバー(75歳以上の免許保有者数)は、今後10年で、なんと約4倍に増えることがわかります。 

  現状の103万人から5年で202万人に、さらに5年で401万人になるのです。女性高齢者ドライバー増加の本当のインパクトは2019年から始まります。年40万人ずつ増えるのは、まさにそこからなのです。

・2009~14年:年10万人増加
・2014~19年:年20万人増加
・2019~24年:年40万人増加

 こういったコホート分析は、この不確定な時代で唯一、長期予測が可能な分析です。そして、この大変化はもう二度と起こらない、歴史上たった一度の出来事でもあるのです。

年40万人増える女性高齢者ドライバーにどう対処するのか?

 この「今見える将来の大変化」に、われわれはどう対応していくのでしょうか。

交通事故原因のうち、高齢の女性ドライバーに多いのは、

・走行中の「追突」でなく「出会い頭」の事故
・事故原因は「信号無視」もしくは「一時不停止」と、「安全不確認(特に右折時)」

 と分析されています。たとえば交差点で対向車を見て、「行ける」と思って右折するのですが、その判断が遅くてぶつかってしまうのです。自動車メーカー各社が覇を競う「自動ブレーキシステム」は、こういった事故を防げるのでしょうか?