それでも「嫌われないリーダー」を目指すべき理由◎発売即重版!! 『最高のリーダーは何もしない』(1400円+税、ダイヤモンド社刊)

「収録中は言いませんでしたけど、じつはこんなひどいこともあってね……」

「あのときは『もう人生終わった』と思いましたよ……」

「信頼していた人にも裏切られて、本当に理不尽な思いをしました……」

失敗を忘れようとしたり、なかったことにしようしたりする人は、いいリーダーになれません。

傷つき、悔しい思いを持ち続けているからこそ、同じ失敗を2度とするまいと心に決められるのです。

 

「リーダーは嫌われ役」を
信じてはいけない

「リーダーには嫌われる覚悟が必要」「リーダーは孤独である」といったリーダー論を聞いたことがあると思います

しかし、「せめて組織やチームのメンバーからは好かれたい」―そんなふうに思うのは自然なことですし、現実問題としてプロジェクトなどは、メンバーとリーダーのあいだに信頼関係がなければ、まずうまくいきません。
そして何よりも、ビジョンが共有されていなければ、そのプロジェクトは、魂の入らないただの形式的なものに終わってしまいます。

たしかに大きな挑戦につながるプロジェクトを担うリーダーほど、残念ながら、みんなから好かれる存在にはなりにくいものです。

より長期的なメリットを念頭に置いた変革を起こそうとするリーダーは、たいていの場合、既得権益を手にしている人たちを敵に回すことになります。あの手この手で足を引っ張られ、誹謗中傷のなかで孤独感に苛まれることもあるでしょう。

それほど大げさなことでなくても、組織・業界のなかで何か新しいチャレンジをしようとするときは、自分たちの地位が脅かされるのを恐れた他部署や他社から、妨害を受けることもあるかもしれません。