簡潔かつ論理性のある話はメッセージハウスを使ってデザインする

 英語で話すときだけ、英語の思考回路にスイッチすることもちろんできますが、私がオススメしているのは、普段日本語で話す時から、序・論・結を意識して話すやり方です。日本語で話している時にこの順番で話していても、伝わりにくいということはないですし、むしろ論理的な人であれば喜ばれるかもしれません。

 では、どのように英語思考で考えるトレーニングをすると良いのでしょう? ドクター・ヴァンスは『英語で考えるスピーキング』の中で、メッセージハウスという、イメージを使った手法を紹介しています(第7章)。メッセージハウスの屋根は「主張」、屋根を支える柱が「理由」、そして柱を支える土台が「例」です。メッセージハウスを使って話すと、英語思考で話を組み立てるときに何が必要で、どんな順番で話すべきなのかが驚くようにイメージできます。

 この手法で作られたメッセージは簡潔かつ論理的、そして説得力も増して、影響力が大きくなり印象的になるとドクター・ヴァンスは述べていますが、私はこれらに“伝わりやすくなる”と付け加えたい。英語思考まであと少し、という人はぜひこのメッセージハウスを使ったトレーニングをしてみてください。

 4回目の今回は、英語思考と日本語思考の違いと、英語でのメッセージの組み立て方についてお話ししました。最終回はいつでもすぐに英語が出てくる方法を、ご紹介したいと思います。

次回の公開は2月6日の予定です。