国内外の有名大学から
熱烈なラブコール続出!?
石川 りんさんご自身はどうだったんですか? 学生時代にいわゆる「詰め込み勉強」で東大に入ったわけですよね。その時は大変だったのでは?
インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)代表理事。1974年、東京都生まれ。国立大付属高校を中退し、経団連からの全額奨学金を受けてカナダの全寮制インターナショナルスクールに留学後、東京大学経済学部で開発経済を学ぶ。外資系投資銀行、ベンチャー企業経営を経て、2003年、国際協力銀行へ転職。05年、米スタンフォード大学国際教育政策学修士号を取得。06年から2年にわたり国連児童基金(ユニセフ)の職員としてフィリピンに駐在、ストリートチルドレンの非公式教育に携わる。06年にISAK発起人代表の谷家衛氏と出会い、学校設立をライフワークとすることを決意。世界経済フォーラム「ヤング・グローバル・リーダーズ2012」に選出される。13年には日経ビジネスが選ぶ「チェンジメーカー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。
小林 私の東大受験は後期入試一本でした。センター試験9割程度の足きり(第一段階合格最低点)さえ通過できれば、後期は、小論文と、英語の長文読解と、数学の文章題だけですから。数学は難しくてかなり苦戦しましたが、小論文と英語の長文読解は、試験解答を書くのが楽しくて仕方なかったのを覚えています。
石川 ああ、なるほど。つまり、りんさんご自身の経験があるから大丈夫だって思えるんだろうね。ISAKの生徒さんが、将来東大進学を希望しても、必死になって勉強すれば必ず合格できるだろうと。
小林 それもありますが、私の学生時代に比べて、大学入試はすごく変わってきているんですよ。東大でいうと、後期試験が廃止されて、新たに推薦入試が導入されています。
石川 ああ、そうか。
小林 それもあってか、日本のいわゆる有名な国公立、私立の大学のアドミッションズ・オフィス(AO:入学事務局)の方々が、ISAKに関心を持ってくださって、視察に来られているんですよ。
石川 ISAKの生徒を推薦で入れたいということですね。
小林 東大や京大をはじめとする国立大学も、全て英語で受講できるプログラムを提供し始めています。少子化かつグローバル化の時代ですから、英語をベースとすることで国内外を問わず優秀な生徒を招聘したいと思われているはずです。私たちのように、国際バカロレアの全教科を徹底的に英語でやっているような学校の生徒に、関心を持ってくださる大学さんが増えています。
石川 なるほどね。じゃあ何の心配もなさそうですね。
小林 いえいえ、まだまだ課題山積です。海外の大学への進学対策も同時にやらなくてはいけませんから。大学側のアドミッションズ・オフィスにISAKの存在を認識してもらうことがすごく大事です。
石川 そうか。高校の内申書を見るわけだもんね。ある程度学校との信頼性を築けていないと、難しいということですね。
小林 そうですね。実はISAKのカレッジカウンセラー2人のうち1人は米国に張り付いていて、各大学に営業に行ってもらっているんですよ。
石川 そうなんですね。いつから営業しているの?
小林 昨年からです。その甲斐あって、オックスフォード、スタンフォード、ダートマスといった有名大学がISAKまで視察にきてくださっているんです。
石川 すごいですね。たったの2年で! 日本のトップクラスの大学も、海外のトップクラスの大学も、ISAKにすでに関心を持っているということなんですね。