「みんなの直感」がルールになる
【藤沢】そうか。ビジョンは進化していくんですね。
【柳澤】言葉は強いから、本当は言語化するのがやはりいいのかもしれないけれど、最初はなかなかつくれないですよね。
【藤沢】じゃあ御社は、これからもずーっとブレストが柱になっていくんでしょうか。それとも、また変わっていくんでしょうか。
【柳澤】「面白法人」という言葉を変えない限りは、ブレストはずーっと中心な気がします。「面白がる体質」はブレストで醸成されていますからね。
本当に、誰でもブレストってできるんですけど、最初の1年くらいはみんなアイデアが出にくいんです。でも2~3年するとみんなアイデアが出るようになります。トレーニングの結果なんですね。
【藤沢】あ、でも、どこかでアイデアの取捨選択はするわけですよね?
【柳澤】そうですね。ブレストは数を出すだけなので。そこからの取捨選択は、各事業のプロデューサーやディレクターの判断になります。
【藤沢】社長が判断するわけではなく、その部門部門で判断するという感じなんですね。
【柳澤】はい、失敗もいっぱいしますが、まあそれでいいかなと。
【藤沢】全体として、事業ごとにどれだけの予算枠をはめるかを考えるのは社長の仕事ですか?
【柳澤】それはみんなでやっています。
【藤沢】時間がかかりませんか?スピード感に欠けることは?
【柳澤】そんなこともなくて、いつも「みんなの直感を集めることですべて決めていく」と言っていますから。「確かにそうですよね」とか、「自分ではわからないけど、周りから見たらは意外とそうなんですかね」という反応のほうが多いですね。そうすると、「なんとなくの合議制」で決まるんですよ。
【藤沢】うーん、やっぱり悪平等を唱える人が出てきそうですけど……?
【柳澤】普通だったら出てくるでしょうね。でもそういう人には向いてないので、サイトでできるだけそういうスタイルであることを発信したいと思っています。