参議院選挙が終わり(首都、東京はポスト舛添の都知事選の成り行きが注目されるが)、いよいよ夏本番を迎える。夏といえば、クルマでキャンプに出かける「オートキャンプ」シーズンの到来だ。
そんな中で日本RV協会が『キャンピングカー白書2016』、日本オートキャンプ協会が『オートキャンプ白書2016』を相次いで発表した。両白書から、昨今の日本のオートキャンプ事情を改めて考察してみた。
日本RV協会の『キャンピングカー白書』は、同協会の会員であるキャンピングカーメーカーおよび販社103社を対象にアンケート調査を行い、キャンピングカー業界の動向とユーザーの現状の最新データを白書としてまとめたものである。
それによると、昨年2015年のキャンピングカー全体の売上げは約357億円、前年比10.9%増と過去最高を記録したという。また、キャンピングカーの出荷台数別で最も伸びが大きかったのが軽自動車ベースの軽キャンピングカーで、前年比56.3%増を示したことが注目される。7月初旬に東京・ビッグサイトで開催された「東京キャンピングカーショー」でも、特に軽自動車ベースに人気が集まっていた。
また、キャンピングカーユーザー調査では、キャンピングカー旅行の同行者で一番多いのが「夫婦2人で」(全体の62.9%)、次いで多いのが「子供を含めた家族」(28.3%)となり、ユーザー層の中心が「子連れのファミリー」から「子育ての終わった夫婦」に移行していると分析している。
一方、日本オートキャンプ協会の『オートキャンプ白書』は、全国のキャンパー3920人を対象にキャンパーとキャンピング活動の実態を捉え、また全国のオートキャンプ場500ヵ所の経営者・支配人を対象にオートキャンプ場管理と運営の実態調査をまとめている。
それによると、2015年のオートキャンプ参加人口(1年間に1回以上キャンプをした人数)は前年比3.8%増の810万人となり、12年ぶりに年間800万人台を回復した。日本オートキャンプ協会によると、昨年は夏のお盆休みやゴールデンウィーク、シルバーウィークと、オートキャンプのピーク時が比較的天候に恵まれたため参加人口が増えたとする。