Great Place to Workの「働きがいのある会社ランキング」のアメリカの調査で第6位に選出されているのが、ストレージシステムの大手ネットアップ。チームの要望通りにオフィスの形を変えることもOK。1年に5日間のボランティアをするための有給休暇プログラムも用意されていた。人事担当上席副社長のグウェン・マクドナルド氏にお話を伺いました。(撮影・編集部)

ボランティアをするための
有給休暇制度

本田 御社は従業員が世界中で1万2000人という大企業ですが、働き方を変えようというコンセプトで、さまざまな取り組みを進めているんですよね。

チームの要望通りに<br />オフィスの形を変えてOKの会社があった<br />【企業インタビュー: ネットアップ編】ネットアップ人事担当上席副社長のグウェン・マクドナルド氏
(左から2番目)

グウェンはい。シリコンバレーの特徴は、イノベーティブであることです。そのためには、9時から5時まで仕事をきちんとしなさい、といった固定観念に縛られないような仕事の方法を考えることが極めて大切だと思っています。この人の才能が欲しいけれど、この人がもし引っ越しをしたくないとか、通勤の移動に時間を使いたくない、ということがあれば、在宅ワークをしてもらってもいいかどうか、考えてもらうことも可能です。また、ワークスケジュールや仕事のプロセスをフレキシブルにすることもできます。

本田ビジネスシステムがきちんとしているからこそ、個人主義を重視できるようになっているんですね。他におもしろいプログラムがあるとか?

グウェン1年に5日間、ボランティアをするための有給休暇を取るボランティアタイムオフというプログラムがあります。

本田どんなことをするんですか?

グウェン何をやってもいいのです。子どもの学校にボランティアに行ってもいいし、自然保護の活動に参加してもいい。自分たちにとって大切な人たちには、シェアホルダーやパートナー、カスタマーやエンプロイーなどがありますが、コミュニティも非常に大切です。仕事と人生のバランスを考えたとき、そのコミュニティに貢献することは極めて重要なことだと考えたのです。

本田すごくいいプログラムですね。

グウェンこの取り組みは、CEOからトップダウンで、やったほうがいい、と出てきたアイディアでした。パーソナルな社員が個人的に持っているパッションを、お金ではなく時間で貢献することを会社では重視しています。

本田経営トップからして、きちんとそうした発想を持っている、ということですね。