ハイチの大地震が発生して3週間が過ぎようとしている。首都ポルトープランスは壊滅的な被害を受け、死者・行方不明者数はベルリーブ首相によれば、現時点で(2月4日)で20万人を超えている。

 世界各国からの救援部隊の活動もままならない。インフラが破断され、交通が遮断、衛生状態は悪く、治安の悪化も支援活動を妨げている理由のひとつになっている。

 憂うべきは殺人や人身売買の横行だ。刑務所が倒壊し、2000人近くの凶悪犯が脱獄、囚人による警官殺しも複数件、発生している。

 幼い子供たちにとっては「人身売買」の脅威も存在する。CNNなどによれば、隣国ドミニカとの国境では、子供33人を引き連れた米国人グループ10人が、ハイチ国家警察に人身売買容疑で逮捕されている。支援団体は、生活が困難になった孤児たちの救援だとしているが、拘束は解かれていない。
http://www.cnn.com/SPECIALS/2010/haiti.quake/

米国の活発な支援に比べて
万事に反応が鈍い日本

 とはいうものの、世界からの、とりわけ地理的にも近い米国からの支援活動は官民を問わず活発だ。

 発生直後、オバマ米大統領はツイッター上で「今日、米国はハイチの人々とともにある」とのメッセージを出し、ホワイトハウスのブログにリンクした上で、限りない支援を約束した。(Today, our thoughts and prayers are with the people of Haiti. Learn about relief efforts and how you can help: http://bit.ly/o-X  2:58 AM Jan 14th from web)
http://twitter.com/BarackObama

 実際に直後に、クリントン元大統領とブッシュ元大統領による党派を超えた共同基金を設立、クリントン国務長官をハイチに派遣するなど積極的な救援活動を行っている。

 報道も活発だ。CNNの人気キャスター・アンダーソンクーパーも発生直後から現地入りし、詳細なリポートを報じ続けている。
http://twitter.com/andersoncooper

 自然、米国民の関心は高まり、2月1日には、クインシー・ジョーンズとライオネル・リッチーの呼びかけにより、ハイチ被災者のためのチャリティー曲『We Are The World ウィ・アー・ザ・ワールド』の25年ぶりの再収録も行われた。
http://www.huffingtonpost.com/2010/02/02/we-are-the-world-rerecord_n_445589.html