ランク変動が激しい上位50校
26位から47位では公立高校の数が増えて、25校中7校を占めている。32位府立北野(大阪)、35位県立前橋(群馬)、36位県立新潟、45位県立高松(香川)、47位の県立富山中部と県立秋田である。もう一校、唯一の公立中高一貫校である岡山大安寺中等教育学校が40位に入った。前回は127位だったから大躍進である。
この合格力に関しては、結構ランク変動が激しい。前回上位50校以内だったものの、今回外れた学校が14校と3割弱もあるほどだ。私立では徳島文理が23位から51位へ、渋谷教育学園幕張(千葉)が29位から56位となったのが目につく。他に50位内から漏れた私立校としては、弘学館(佐賀)、大手前丸亀(香川)、巣鴨(東京)、AICJ(広島)、土佐(高知)、岩田(大分)の各校がある。
国立では、広島大学附属福山が21位から前々回の51位と近い53位へ、大阪教育大学附属天王寺が41位から66位へランクダウンした。公立では、前々回115位から前回32位に大躍進した都立日比谷が51位へ、県立浜松北(静岡)は42位から73位へ、県立鶴丸(鹿児島)は50位から56位にそれぞれなっている。
私立の女子一貫校では、女子学院(東京)が42位から59位になり、前回大躍進した四天王寺(大阪)が16位から37位にダウンして前々回の41位に近い。一方で、ノートルダム清心(広島)は74位から39位に、雙葉(東京)は119位から46位にそれぞれ大きくランクアップした。
最後に、私立で今回躍進した3校を見ておこう。まず、前回55位から26位に大幅ランクアップした智辯学園和歌山である。旧帝大系では東大・京大・名古屋大に各1人で、国公立合計33人と前回より7人増やしている。
いずれも今回30位だったのが駒場東邦(東京)と南山(愛知)である。駒場東邦は北海道大4人のほか、旧帝大系8人を含む28人となった。
南山には男子部と女子部があり、ここでの数値はその合算である。地元の名古屋大11人ほか16人が旧帝大系に合格し、国公立合計49人となっている。男女で比較すると、国公立大合格者106人中43人が医学部医学科という女子部の実績が圧倒的となる。女子部だけを見れば、同じ名古屋の14位東海や23位旭丘を凌駕(りょうが)するだけの合格力といえそうだ。