予定から逆算して
行動する癖をつけよう

加藤 手帳はスケジュールを管理するものだとみんな思っているけど、和田さんのお話によると、手帳に書いているのはスケジュールだけでなく、もうちょっと抽象度の高い、自分の行動計画までもが記されている気がします。

和田 未来の予定が入ると、人って行動が変わるじゃないですか。

加藤 そこはね、おそらく僕ら二人の認識が違うかも。予定に対して受け身だと、時間が来たからただ行くだけ、みたいな受け身の行動になってしまいます。そういう人って、いっぱいいると思うんですよね。

和田 多いですね。最近、色んな人を面接したんですけど、面接まで日にちがあるのに、あまり会社のことを調べてないというか……例えば私が書いた本を1冊も読んでないと堂々と言う人がいたりして……。

加藤 ええー!自分が志望する会社のトップが書いた本を読んでこないんだ……

和田 そう。本は読まずに、御社のウェブを見て研究しましたとか、動画見ましたとかだけで……ちょっと残念でした。転職したいとか、良い仕事をしたいと願望ばかり口にしながら、能動的に行動しないんだとガッカリしました。

加藤 行動って、結構難しい。できないもんですね。最近、もどかしく思うことがあって、何についても「コツはなんですか?」と答えを急ぐ人が多いんですよね。先ほどのスケッチの話でいうと、たくさんの線を描いてみないと正解がわからないし、「急がば回れ」の側面もあるわけで。

和田 効率良くやりたいってことですかね。コツをつかむと時間短縮はできるかもしれないけれど、応用は効かないです。コツって、ビジネスの世界でいうと仕組みみたいなものだから、仕組みを生み出した人がお金を生むし、その仕組みに乗った人はお金を払う側になってしまいます。

 あ、ちょっと宣伝になってしまうけど10月15日(土)に開催する『ウレフェス2016』のイベントでは、加藤さんに「アイデアを出してみる練習」とのお題で講義をしてもらう予定なんですよね。これ、すごい楽しみです。

加藤 がんばります。

和田 繰り返しになりますが、考えてアイデアを出せる人が売れる人ですし、お金を生む人になれるんです。誰かが考えたアイデアを“二次利用”する人は、クリエイティブじゃないし、これからの時代で生き残れません。だって、クリエイティブ以外のところは、機械が全部やってくれる世の中になるんですから。