人間は計算をするとき、確かに左脳を使っています。しかし、実は計算の「達人」はどうも右脳を使うようだということが研究の結果でわかってきました。達人が暗算をするとき、彼らは右脳でソロバンを映像化し、脳の中でソロバンと対峙しながら計算しているらしいのです。

計算の達人は
右脳で映像化して考える

達人の脳はバーチャルな映像に強い
 天才といわれるプロの棋士たちもそうです。一流の棋士といえば、理詰めで手を考え、数百手先まで読むといわれており、まさに究極の論理の世界です。それはあきらかに理系の世界であり、左脳の世界のように思えます。

 しかし、現実の棋士たちが対局するとき、彼らは右脳をフルに動員しているといいます。なぜなら、彼らは確かに理論を構築して将棋を打っていますが、頭の中では右脳を使って盤上を映像化しているからです。

 天才的な物理学者アインシュタインの場合もそうです。物理学者だから当然、左脳で思考し、計算していると思いがちですが、しかし実際には、彼は学問上の問題を図形化し、そのイメージによって思考していました。

 人間の脳は左脳と右脳とが完全に分離されているわけではなく、左右の脳はほぼ同時に機能します。そう考えると、人間の脳自体には文系も理系もないということがわかります。

 右脳と左脳とが、その人間の求めに応じて働いているのです。

 感性の右脳と論理の左脳がどれだけ協調して働くか、それが文系理系問わず成功するために必要なのです。