週40時間労働を週32時間にしても
同じ成果が上げられる

「週4日制労働のポイントは、『労働が少なくなる』ということだ。4日間、10時間働くのではない……4日間、標準的に8時間働くということなのだ」

 これは最初わかりにくいかもしれない。フライドは以前、同社の従業員は5日間と同じだけの仕事を4日間でこなすと公言していた。しかし、いま、労働時間はもっと短い。どういうことか?それはシャロー・ワーク(連載第1回参照)と関係がある。

 つまり、37シグナルズの週間労働時間の短縮では、ディープ・ワークに比べてシャロー・ワークを極端に排除し、ディープ・ワークは大半がそのままで、そのため重要なものは引きつづきなしとげられた。その時点では急務に思えたかもしれないシャロー・ワークも、結局は意外に重要でないことがわかった。

 この試みへのもっともな反応は、もし同社がもう一歩進めていたら何が起きただろうというものだ。もしシャロー・ワークの削除時間が、生み出された成果にほとんど影響がないのなら、シャロー・ワークを排除するだけでなく、この回収された時間をより多くのディープ・ワークに充てたらどうなるだろう?

 私たちの好奇心にとってありがたいことに、同社はまもなくこの大胆なアイデアもテストした。