人間には、6つの感情的なニーズがある

 願望を実現できない人は、そもそも叶えることが難しい、そして叶ったとしても幸せにならない、「ニセの願望(代替願望)」と呼ぶものを求めています。

「ニセの願望」とは、偽りの目標であり、偽りの願望であり、偽りの夢ということです。

 なぜ、人は「ニセの願望」を心に抱いてしまうのでしょうか?

 その原因は、人の持つ「感情」にあります。

 世界的に有名なコーチであるアンソニー・ロビンズは、「人が本当に欲しいものは感情だ」ということをよく言います。

 つまり、「喜び」だとか「満足感」ということになるのですが、心理的には人は、次の6つの感情を求めると言われています。

(1)確実感……安定や安心な環境・状態を求める
(2)不確実感……変化の喜び、多様性、あるいはスリルなどを求める
(3)愛とつながり感……人とのつながりや愛情、所属感を求める
(4)重要感……正当もしくは大切に扱われること、自尊心を求める
(5)成長……より良い自分、向上を求める
(6)貢献……自分以外の存在に役立つことを求める

 たとえば、お金を欲しがる人は多いですが、根本にある欲求は人それぞれで、「経済的に安定している」という確実感だったり、「経営者として力がついた」という成長感だったり、「愛する人にプレゼントして喜ばせられる」という愛とつながり感だったりするわけです。

 とくに、“(3)愛とつながり感のニーズ”というのは、幼少期から大人になるまで、人間に大きな影響を与えます。

 つまり、「ニセの願望」とは、人の満たされない感情が生みだした偽りの願望(代替願望)ということです。

 コーチングの現場では、このようなニセの願望を捨てることで人生がうまくいくようになり、成功体質になった方は大勢います。