視察の際、地元の人に「画家かイラストレーターはいるのか」と尋ねました。すると、「いない」と。そこで、様式や基礎となるデザインで何か参考にできる物がないかを探しました。それが彫刻だったのです。島の風景や人々の様子を見ると、確かに「彫り」を感じる文化だった。ならば、CGが向いているなと感じたのです。

 ですが、もしも日本を題材にできるならば、私自身、葛飾北斎や歌川広重が大好きですから、線の表現や画質の良さを生かせる手描きアニメーションを選ぶと思います。物語によってどちらがいいかを決めることになると思います。 

ジョン・マスカー監督(写真右)とロン・クレメンツ監督は共に1953年生まれ。2人は『きつねと猟犬』(1981年)の製作を通して出会い、以来コンビを組み『オリビアちゃんの大冒険』(86)で脚本・監督デビュー。その後も『リトル・マーメイド』(89)、『アラジン』(92)、『ヘラクレス』(97)、『トレジャー・プラネット』(2002)、『プリンセスと魔法のキス』(09)を手掛け、ディズニーのアニメーション黄金期の一翼を担ってきた。『モアナと伝説の海』は3月10日公開予定。 Photo by A.S.