間接法のCSとは何か

 実はCSには直接法で作成するCSと間接法で作成するCSの2つの種類があります。いままで説明してきたCSは直接法のCSです。直接法のCSと間接法のCSで違いがあるのは営業キャッシュフローの欄だけです。

 直接法のCSは、営業活動による現金の出入りを直接積み上げて作ります。一方、間接法のCSはPLとBSの数字から逆算して実際の営業活動のよる現金の動きを求める方法で作ります。

 読者の皆さんは既に、掛け商売や減価償却費によって現金の動きがないのにPLの利益が変動することはご理解いただいていると思います。逆に言えば、PLの利益から掛け商売や減価償却費などの、現金の動きがないのに利益に影響を与える項目を足し引きすれば実際の現金の動きが求まるわけです。

 間接法CSについて本コラムですべてを説明するには無理があります。しっかり勉強したい方は、拙著『「財務3表のつながり」で見えてくる会計の勘所』(ダイヤモンド社)をご参照ください。

 これで6回シリーズの会計入門講座を終了します。6回に渡っておつきあいいただきありがとうございました。

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